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元京大生が考える独学英語勉強法

独学で英語を勉強して、大学受験英語から脱出する過程・学習法を書いていきます。

受験英語の長文読解勉強法

こんにちは、イカ京です。

今日は英文読解について語っていきたいと思います。

ここで説明するのは、英会話は全く関係ありません。

受験英語の長文読解(特に東大・京大・難関私立大学の長文読解)やJapan Timesとか英字新聞とか英語の記事を読むのが困難な人へ、どういう勉強をすれば良いかについて説明します。

 

英文読解の「精読」「多読」とは?

英文読解にも種類があります。「精読」「多読」です。

「多読」は簡単な文を多く速く読むようなイメージです。

どちらかというと「多読」は英会話力を高めるために行うイメージですが、「精読」ができなければ「多読」もできません。

「精読」とは文の構成を分解して、5文型を分けたり、修飾語がどこにかかるかを分析したりするような、精密に文を理解するというイメージです。

「精読」をする場合には日本語の力を借りることになると思います。

日本語に訳すのが目的ですね。

そういう意味で今回の記事は英会話は全く関係ないと書きました。

英会話においては日本語を完全に排除した方が良いですからね。

では「精読」と「多読」の境界ってどこにあるのでしょうか?

これは人によって違います。なんじゃそりゃって感じですか?笑

私の中の定義では、日本語の力を借りなくてもスラスラ読めるのが「多読」で、日本語の力を借りたり、修飾語がどこにかかっているか考えたりしないといけないようなときは「精読」です。

当然、人によって、英語力が違うので、ある人にとっては簡単な文も「精読」になるでしょうし、逆もまた然りです。

20年ほど前の京大の入試英語なんて、ひどいもので日本語訳を読んでも意味不明でした。

哲学チックな文が出て訳せっていう問題が3問ぐらいと、難しい英作文が2問ほどあるだけでしたからね。

こういうのはイレギュラーなので置いておいて、目指すところはすべての英文が「多読」になることです。

ネイティブは新聞をスラスラ読んでますからね。

 

英文読解の仕方・勉強法

英文読解の基本は文章を分解することです。

五文型(SV,SVC,SVO,SVOO,SVOC)と修飾語に分けるのが最初ですね。

アメリカの小学校では国語の時間に文の読解を徹底されるそうです。

ちなみに5文型は日本独自の考えなので、ネイティブに言っても伝わりませんよ。

何が難しいというと文型に分解するのと、修飾語がどこを修飾しているか判断するのが難しいです。

あと分解するには文法の知識が不可欠です。

ここで言う文法とは読むための文法なので、フォレストとか学校で使っている文法書に書いてある項目を理解してる必要があります。

少しやってみましょう。

前回も出てきましたが、Japan Timesの一文です。

The government may set up a data center to analyze the genomes of dementia patients utilizing artificial intelligence to interpret vast amounts of information, assist doctors and prescribe treatments.

分解できましたか?

何文型でしょうか?

3文型ですね。ちなみに文型の名前なんて覚えなくてもいいですよ。

The government(S) may set up (V)a data center(O)ですね。

他はすべて修飾語です。

SVOとSVCの違いは分かりますか?

S=C、S≠Oです。

分かりにくいですね笑

SはOに対して何かしらの力を与えて動かしたり変化させたりします。

つまり、この例文だと政府が何かしらのアクションを起こしてデータセンターを立ち上げるのです。

I have a pen なら 私は何かしらのアクションを起こしてペンを持つのです。

S→Oという風に働きかけるイメージがSVOです。

SVCはSとCが合体してる・一致しているイメージです。

This pen is red. ならペンは赤なのです。

できるだけイメージで考えるようにしてください。

英会話で役立ちますので。

英文読解に戻ります。

to analyze the genomes of dementia patients utilizing artificial intelligence to interpret vast amounts of information, assist doctors and prescribe treatments.

はSVOのVにかかる修飾語ですが、修飾語の中にもSVOなどの文型があります。

基本的にto不定詞や動名詞が後ろの方にあると、前の動詞を修飾しているのですが、

この辺は意味などを考えながら、どこを修飾しているか考えるしかないです。

この文はすべてVOVOVOと続きます。

全てを分解したものを示します。

f:id:vice_ikakyo:20170825214910p:plain

こんな感じに分解していって、訳すときは、下から順(修飾語から)読んでいくと日本語になります。

俗に言う返り読みですね。

多読の時は死んでもやってはダメなやつです。

今回はそんなに難しくない文ですが、これが接続詞やら関係代名詞やら色々付いてくるとどんどん難しくなります。

ある程度体系的に勉強する必要がありますが、おすすめの参考書を示します。

私は学生の頃は書店で参考書を見るのが好きでマニア化していたので、自信をもって勧められます笑

3種類示しますが、難易度がそれぞれ違います。

 

まず「ポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式」です。

 


ポレポレ英文読解プロセス50―代々木ゼミ方式

これは代ゼミ講師の西きょうじさんの本ですが、英文読解についてのイロハが分かる本です。

実際に例文を使って文章を分解していく過程を勉強するのですが、良い点は本が薄いところです。

つまり、受験まで時間がないという人はこれをやるべきです。

ギュッと凝縮されているような本なので、短時間で3周ぐらいやって身につければ何とか戦えるようにはなります。

 

次は「ビジュアル英文解釈」です。


ビジュアル英文解釈 (Part1) (駿台レクチャーシリーズ)

PART1と2があるので、ポレポレに比べるとかなりボリューミーです。

今は亡き駿台の伊藤 和夫さんの名著です。

登場人物のキャラクターに伊藤先生が教える流れで徐々にレベルアップしていく本です。

授業を受けている感じですかね。

私的にはこれが最もお勧めです。

分かりやすいですし、これで京大英語レベルまでいけると思います。

 

最後が「英文解釈教室 改訂版」です。


英文解釈教室 改訂版

これも伊藤 和夫さんの名著です。

注意するのは、これは非常に難易度が高いです。

逆に言えば、これをマスターできればどんな文でも読めるはずです。

私は受験生の時にやりましたが、すべてを吸収しきれませんでした。

受験をターゲットにするならば、これは難しすぎると思うので、「ビジュアル英文解釈」をお勧めします。

単純に高みを目指したい方にはこの本をお勧めします。

ちなみに最近改訂されたようですが、私はそっちは見たことがないので、旧版を紹介しておきます。

 

 

英文読解は「精読」するのに必ず必要なものです。

目標は「精読」しないでもスラスラ読めるようになることです。

「多読」ができるようになると、英語の小説が読めるようになりますし、

日本語版の小説が出版されるのを待つ必要がなくなるのが良いですね。

私はハリーポッターは最初は日本語版でしたが、最後の方は英語版で読みました。

半年近く早く読めるので、得した気分になれました。

英語は読めると楽しいですよ。読めないと泣きそうになりますが。。。

 

ご閲覧ありがとうございました。