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元京大生が考える独学英語勉強法

独学で英語を勉強して、大学受験英語から脱出する過程・学習法を書いていきます。

海外ドラマを分析して英会話に必要な勉強法を探してみた

こんにちは、イカ京です。

前回おススメした海外ドラマ「Covert Affairs」をさらに詳しく分析して、英会話学習に必要な要素を考えてみました。

 

vice-ikakyo.hatenablog.com

 

 

分析対象

まず全文分析するのは辛すぎるので、ある1場面(時間にすると1分40秒程度)の英文で確認しました。

内容は、シーズン2の第7話「オーギーの復讐 (原題:Half a World Away)」の冒頭部分。

オーギーが休暇中にイスタンブールのジャズフェスティバルに向かう機内搭乗中に、CIA本部のアニーウォーカーから電話がかかってくる、という内容です。

アニーをア、オーギーをオ、CAをキで示します。

DVD持っている方やHuluある方は是非観てみてください。

 

字幕なしで理解できそうでしょうか?

 

ちなみに日本語字幕が無いと私は完全には意味が分かりませんでした。

もちろん、映像もあるので、流れは理解できますが、会話自体を全部聞き取れているとはとてもじゃないけど言えないですね。

やはり海外ドラマは難しい!

 

分析した文はこちら

ア:You know I would not have called unless it was very, very important.I promise.

オ:Uh-huh. Just face it, Ms.Walker. You miss me already.

ア:The Agency, the DPD and yours truly are doing just fine without you. 

Thank you.

オ:Oh, really? Then what is so important that you had to call me on my vacation?

ア:I can't remember the name of that salad that I like from the cafeteria.

オ:Oh, well, that is serious.

ア:Okay, there is also something else I wanted to ask you.

I think it's amazing that you're going back to the International Jazz Festival in Istanbul, but how exactly does a blind man navigate a huge music festival in a foreign city?

オ:I know Istanbul better than some Turks.

And for what I don't know, I can always make a friend.

キ:Excuse me.Sir, can't you see that won't fit? (オーギーは目が見えないので、バッグを頭上の収納に入れるのが困難という場面)

オ:No, actually Actually, I can't see.

キ:Oh.I'm sorry.

オ:Well, makes it harder to win at darts, that's for sure.

And to find a good place for your bag on a crowded plane.

キ:Well, it's my job to take care of your bag, so don't worry about that.

Thank you.

So, if you wanted to maybe talk about darts later, or a more suitable game like chess, I could call out all the moves.

オ:I'm actually killer at Battleship.

キ:Done.

オ:Excuse me for just a minute.

Green goddess salad, no peanuts.

ア:Made a friend already, huh?

オ: Hanging up now, Walker.

ア:You know, you should learn to say goodbye when a phone conversation ends.

It's what normal people do.

オ:What a perfect reason not to.

Sorry about that.

 

 

 

分析1:使用単語

結果は下記に示します。

会話に使われている総単語数は273個で、重複を除いた使用単語数は161個です。

一番重複されている単語は「I」「you」「a」で11回です。

やはり超基本単語だけありますね笑

 

  1. you (11)
  2. i (11)
  3. a (11)
  4. to (9)
  5. that (8)
  6. the (6)
  7. what (4)
  8. me (4)
  9. know (4)
  10. for (4)
  11. well (3)
  12. so (3)
  13. oh (3)
  14. just (3)
  15. it's (3)
  16. it (3)
  17. is (3)
  18. can't (3)
  19. and (3)
  20. actually (3)
  21. about (3)
  22. your (2)
  23. wanted (2)
  24. walker (2)
  25. very (2)
  26. thank (2)
  27. sorry (2)
  28. see (2)
  29. salad (2)
  30. on (2)
  31. of (2)
  32. not (2)
  33. no (2)
  34. my (2)
  35. like (2)
  36. istanbul (2)
  37. in (2)
  38. important (2)
  39. i'm (2)
  40. huh (2)
  41. friend (2)
  42. festival (2)
  43. excuse (2)
  44. don't (2)
  45. darts (2)
  46. call (2)
  47. bag (2)
  48. at (2)
  49. already (2)
  50. yours (1)
  51. you're (1)
  52. would (1)
  53. worry (1)
  54. won't (1)
  55. without (1)
  56. win (1)
  57. when (1)
  58. was (1)
  59. vacation (1)
  60. up (1)
  61. unless (1)
  62. uh (1)
  63. turks (1)
  64. truly (1)
  65. think (1)
  66. there (1)
  67. then (1)
  68. that's (1)
  69. than (1)
  70. talk (1)
  71. take (1)
  72. sure (1)
  73. suitable (1)
  74. something (1)
  75. some (1)
  76. sir (1)
  77. should (1)
  78. serious (1)
  79. say (1)
  80. remember (1)
  81. reason (1)
  82. really (1)
  83. promise (1)
  84. plane (1)
  85. place (1)
  86. phone (1)
  87. perfect (1)
  88. people (1)
  89. peanuts (1)
  90. out (1)
  91. or (1)
  92. okay (1)
  93. now (1)
  94. normal (1)
  95. navigate (1)
  96. name (1)
  97. music (1)
  98. ms (1)
  99. moves (1)
  100. more (1)
  101. miss (1)
  102. minute (1)
  103. maybe (1)
  104. man (1)
  105. makes (1)
  106. make (1)
  107. made (1)
  108. learn (1)
  109. later (1)
  110. killer (1)
  111. job (1)
  112. jazz (1)
  113. international (1)
  114. if (1)
  115. huge (1)
  116. how (1)
  117. have (1)
  118. harder (1)
  119. hanging (1)
  120. had (1)
  121. green (1)
  122. goodbye (1)
  123. good (1)
  124. going (1)
  125. goddess (1)
  126. game (1)
  127. from (1)
  128. foreign (1)
  129. fit (1)
  130. fine (1)
  131. find (1)
  132. face (1)
  133. exactly (1)
  134. ends (1)
  135. else (1)
  136. dpd (1)
  137. done (1)
  138. doing (1)
  139. does (1)
  140. do (1)
  141. crowded (1)
  142. could (1)
  143. conversation (1)
  144. city (1)
  145. chess (1)
  146. care (1)
  147. can (1)
  148. called (1)
  149. cafeteria (1)
  150. but (1)
  151. blind (1)
  152. better (1)
  153. battleship (1)
  154. back (1)
  155. ask (1)
  156. are (1)
  157. amazing (1)
  158. always (1)
  159. also (1)
  160. all (1)
  161. agency (1)

ここで、重要なのは、この中に知らない単語が何個あるかということです。

以前、単語NGSLの話をしましたが、やはり実際の会話内で使われている単語はほとんど100%知っている単語ですね。 vice-ikakyo.hatenablog.com

 

というわけで、

「海外ドラマが聞き取れない≠単語力がない」

ということが分かりました。

もちろん、単語が分からなかったら理解できませんよ!

ただ、分かっていても理解できないということが分かったということです。

 

分析2:構文・文法

構文と文法を抽出しました。

 

構文

・unless ~

・so ~that ~

・there is ~

・better than~

・can’t you ~

・make O C

・it is ~ to ~

・What S V

・感嘆文

 

文法

・仮定法

・現在形、現在進行形、過去形、完了形

・to不定詞

・関係代名詞

・助動詞

・疑問文

 

こんなとこでしょうか?

もっとあるでしょうが、いずれにしてもすべて中学レベルの内容だということが分かりますね。

ただし、仮定法とかいきなり出てきてもなぁって私は思ってしまいました。

また、若干ブロークンですね。主語が無かったりしますからね。

 

というわけで、

「海外ドラマの喋っている中身=中学レベルの構文と文法、ただし若干のブロークンさがある」

ということが分かりました。

 

分析3:文章のレベル

簡単な単語・文法・構文を使っているものの、実はスーパー難しい言い回しをしているとかないかどうかチェックしました。

皆さんも、一度、スクリプトをReadingしてみてください。

 

どうでしたか?

戻り読みしてしまった方は、Reading力が少し弱いですね。

基本的には読んで分からないものは聞いても分からないです。

ただ、この文はそこまで難しくないので、読むのはOKって方が多いかと思います。

つまり、

「使われている文章のレベルが難しいから聞き取れない、ではない」

ということが分かりました。

 

分析4:スピード

この場面は1分40秒の場面です。

ただし、半分ぐらいは喋ってなかったり、場を映しているだけだったりするので、実質喋っている時間はざっくり60秒とします。

単語数は273個なので、会話スピードは270words/minuteですね。

英語学習でWPM(words per minute)という指標が出てきますが、

一分間に何単語読めるかという指標です。

ネイティブスピーカーがどの程度かというのは諸説ありますが、下記が参考にできそうです。

f:id:vice_ikakyo:20170912202229p:plain

会話では210WPMと書いてますね。

実際にはもうちょっと早いと思います。250程度でしょうか。

ちなみに横に書いてあるSpsはSyllable per secondなので、一秒当たりに読むシラブル数です。

シラブルについては下記の記事を見てください。 

vice-ikakyo.hatenablog.com

 

 

自分がどの程度の速さか確認してみてください。

声に出さずに読む場合と声に出して読む場合の2種類行ってください。

 

どうでしょう?

ちなみに私は、読むだけなら60秒なので、270WPMで、

声に出した場合は、100秒なので、150WPMです。

遅いですね。。。

 

「読めないものは聞けない」というルールは間違いないと思います。

私の場合、読むだけなら270WPMなので、ギリギリ今回の会話の速さと同じ程度です。

実際にはこのスピードで初見ですべての意味が分かるかというと、そうではないです。

この記事を書く前に何回か読んだりしたので、初見で意味を完全に理解しながら、これを読むともっと時間がかかると思います。1.5倍はかかりそうです。。

さらに「読むスピード」=「聞くスピード」ではないと思います。

イメージ的には「聞くスピード」<<「読むスピード」が正解かと思います。

当然実際の会話では聞きながら、次に話す内容も考えてるので、かなり余裕をもって聞き取れないとダメでしょう。

やはりもっと速読力が必要そうです

 

また、口に出した場合が遅すぎますね。。

先ほど示した表でいくと、210WPMを目指したいところなので、1.5倍程度の速さで喋られるようにする必要がありますね。

 

分析結果

「Covert Affairs」の一場面を単語・構文文法・文章のレベル・スピードの4つの視点から分析しました。

そこから分かったことをまとめると

  • 難しい単語は特に使われてない
  • 構文・文法は中学レベル、ただし多少のブロークンな部分もあり
  • 文章レベルはいたって普通
  • スピードは、海外ドラマは早い。意味を理解しながらこのスピード以上の速さで読めるようにする必要がありそう。

です。

 

この結果を基に、次の勉強方法を考えると、

「簡単な文をできるだけ速く理解できるように速読力を上げる」

が言えそうです。

 

実際の会話表現でやった方が効果的だと思うので、スクリプトを使って、

1.まず理解するために精読

2.何回か口に出して音読

3.何回か超高速で読解

4.スクリプトを見ないで音読(会話してる雰囲気で)

以上の4つを、やってみようと思います。 

 

最後までご閲覧いただきありがとうございました。